子供のむし歯の予防対策や治療について
治療について
お子様の治療としては、まず、症状が出ている場合は、痛みや腫れをとる治療を始めます。
緊急を要しない場合は、できるだけ慣れさせるところから始めるようにしていきます。
とくに歯科が初めての子や恐怖心の強い子は歯磨きをしたり、
器具・機械を見せながら何回か慣れさせてから治療をしています。
予防対策について
シーラント
奥歯のかみ合わせの部分にある溝は汚れがたまりやすく、そこから虫歯が発生します。その溝の部分にプラスチックを流し込み埋めてしまうのがシーンラントです。シーラントにはフッ素も含まれています。
シーラントの流れ
- 1. ブラシを使用して歯の汚れを取る。
- 2. 歯の溝を酸処理する。
- 3. 洗浄して酸処理剤を洗い流す。
- 4. 歯の溝にシーラントを流し込む。
- 5. 特殊な光を照射してシーラントを硬化させる。
- 6. かみあわせを確かめて問題なければ終了。
フッ素塗布
お口の中の汚れを歯磨きだけですべて落とすことは、テクニックと時間を要するため、非常に難しいとされています。
そこで虫歯予防の一つとして、歯科医院では定期的にフッ素塗布が受けられます。
フッ素塗布を取り入れるとなぜ虫歯予防に繋がるのでしょうか。
フッ素塗布の効果についてご紹介します。
虫歯になる原因に対して、フッ素塗布の以下のような働きが、
「歯」と「お口の中の細菌」に作用し、虫歯になりにくくする効果があるとされています。
- 1. 唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進し、再石灰化を助ける
- 2. 歯の質を強化し、酸から歯を溶けにくくする
- 3. 酸の生成を抑える
乳幼児・子どもへの効果
「生えたての乳歯」や「生えたての永久歯」は、歯の質が弱く虫歯になりやすいため、
フッ素を塗ると予防効果を大きく期待できるとされています。
MIペースト(歯のミネラルパック)
MIペーストはフッ素塗布とともに虫歯予防に高い効果があります。
お菓子の好きな子供さんは当然のことながら、成人・お年寄りの方で歯の根が出てきたところにも有効的です。
歯の表面が歯垢、汚れ、油脂などで覆われた状態の上にフッ素やMIペーストを塗っても十分な効果は期待出来ません。
歯の掃除を行なった直後にフッ素やMIペーストを塗ることで最も高い効果が得られます。
MIペーストの流れ
- 1. まずフッ素の入った歯みがき粉で歯みがきをする。
- 2. お口をゆすぐ。
- 3. MIペーストを歯に塗り
(綿棒もしくは歯ブラシにつけて)、30分そのまま。
*ただし、唾がたまってきたら吐き出しましょう! - 4. しっかりゆすぎましょう。
MIペーストの成分CPP-ACP(リカルデント)とは?
虫歯などの治療後の歯(詰め物をした歯)などは、より虫歯になりやすくなっています。
それをリカルデントが防いでくれます。
リカルデントは牛乳由来の成分です。
ただ、そのままの状態で自然界にあるわけではありません。
牛乳カゼインを、よりむし歯の予防効果が高い、体に取り込みやすい形に化学式を変化させたものがリカルデントです。
昔から、牛乳や乳製品をよく摂る人にはむし歯が少ないといわれてきました。
*注意点
成分のCPP-ACP(リカルデント)は牛乳由来成分ですので、牛乳や乳製品に対してアレルギーを持つ方には、
使用出来ません。